小学校に入学して間もないというのに、子供が学校に行くのを渋るようになった……ということは、特に珍しいことではありません。
私も子供が入学してから学校へ行きたがらず、毎日のように登校時に付き添いをしたりしてきた経験があります。
他の子は明るく元気に登校している姿をみると、
「何でうちの子には出来ないのだろう……」
と感じたものです。
そして、不登校が長期化せずに何とか学校に通えるようになって欲しいというのが、親の本音だと思います。
そんな小学1年生の不登校の原因と、対処法、強制登校させるかフリースクールを選択したほうが良いのかをまとめてみました。
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小1の不登校の原因
小1の不登校は、
学校、教室が怖い。
先生が怖い。
などが主な原因となっていますが、不登校の子供たちの多くは、
『なぜ、自分が学校に行けないのか』
と自分自身もわからないということが多いものです。
前日に友人と喧嘩してしまって顔を合わせづらい、苦手な子に会いたくないなどの理由もあれば、担任の先生に理不尽なことでられたことなどが原因になっていることを上手く説明できないため、体調不良を訴えることで説明することもあります。
このように、小1の不登校は“体調不良とワンセット”になっていることが多いのです。
特に担任との関係は、幼稚園・保育園では優しかった“先生”が急に厳しくなったように感じます。
何か思い当たることがあるときは、担任との関係の中でトラウマになるような経験が無かったかなどを考えてみると良いでしょう。
優しかった先生が厳しくなり、授業時間は着席しなくてはならないなどの生活の変化への不安が、親のいない学校へ行くことに恐怖を感じる“学校恐怖症”という形で表れやすい年代でもあるのかもしれません。
小1の不登校の対処法
小学1年生の不登校は他の年代に比べて、解決はしやすいケースが多いとされています。
それは、小1くらいだとまだ『学校に絶対に行かなくては』という意識が強いからです。
しかし、この意識が先に述べたように体調不良を招くこともあるのです。
なので、不登校に近い子の訴える体調不良が演技やズル休みだと決めつけないことが大切です。
私が自分の子供の付き添いや役員活動中も、朝は元気に出てきても学校が近くなると体調を崩す子や、特に入学間もない4月から夏休みを迎えるまでくらいは体力もないため、ランドセルの重さに耐えられないなどの小1独特の理由で通学路に座り込んでしまうことなどが多発していました。
これは母子登校や上級生の力を借りながら解決に向かうことが多かったのですが、演技やズルだと決めつける大人も多く、当事者の子供にとっては苦しかった記憶として残っているそうです。
7~8歳の子供は怒られてもケロッとしているヤンチャなタイプもいれば、大人しく傷付きやすいタイプの子もいます。
ただ、“大人しいから“とか”まだ無理かも?“という思いで親が先回りしすぎず、年齢相応の自立も必要です。
どこまで手を差し延べるべきなのかは子供の性格などを考慮しながら決めることが大切です。
欠席を休息と考えて、時には1日休んだ方が気分転換になって学校に行くという気持ちになることもあります。
学校と相談しながら、母子登校をすることで少しずつ回復することもありますが、無理をしない範囲であることが前提であると思います。
ゆっくり話を聞き、頑張っていけたら褒めるということを繰り返して、子供の不安を解消できるようにしましょう。
強制登校か、フリースクール。どちらが良いか?
子供の不登校の原因が明確であっても、それが解消できないうちに強制的に登校させても解決はしません。
子供の不登校で悩む人の多くも
「子供が病んでしまいそう」
と考え、強制登校はさせないことが多いのです。
私も泣く子供の手を引き教室まで送って行ったり、時には授業に付き添ったりもしましたが、翌日以降も行き渋りは続きました。
実は、学校に行けないことを気にしているのは子供自身のほうです。
特に小1の子供は「学校に行かなくては」という気持ちが他の年代よりも強いので、無理は禁物です。
強制登校は、個人的にも不登校の解決にはならないと思います。
一方、フリースクールは個人経営、NPO法人、ボランティア団体の運営が基本となります。
無理をさせず、少しでも楽しく過ごしてもらうことを目的としているため、自分に合った環境で勉強しながら、自分のペースで人と関わることが出来ます。
学校とは違う価値観を持つことも出来る方法でもあると思います。
利用に関しては、各施設によって決まりや料金なども変わるので、子供主体で色々探すことをオススメします。
どちらの方法でも、学校へ登校することを目的にはせず、子供がどうすれば楽しく人と関われるようになるのか、子供に合った環境で過ごすことが出来るのかを第一に考えていくと良いと思います。
まとめ
『小1プロブレム』という言葉があります。
今までの遊び中心の生活から学びの場に生活の中心が変わる小1という学年は、学校生活に適応できず、問題行動が起きやすい年代です。
この小1プロブレムはいったん発生すると、その混乱状態が学年末まで継続するケースが5割を超えるともいわれています。
原因は、子供のストレス耐性、基本的な生活習慣が身に付いていないこと、担任の指導が適切では無かったなどの理由の他に家庭の教育力の低下などもあげられています。
2010年頃から、幼稚園や保育園と小学校の連携を図るプログラムとして
- 決まった席に座っている
- 一定時間、読み書きや計算などに集中させる
などの練習をするなどが導入されています。
そして、子供たちの主体性を生かし、学ぶことへの“好奇心”を大事にするために、2020年から実施予定の『アクティブラーニング』が新学習指導要領に盛り込まれています。
これが、小1プロブレムの問題解決の糸口といわれています。
私の子供の場合も、学校のソワソワした雰囲気の中で過ごせず、学校へ行けなくなったことがあります。
子供の気持ちを聞き、学校ともかなり時間をかけて話し、母子登校という形で登校日を少しずつ増やしてきました。
それでも、問題解決は一進一退です。
高学年になった今も時々「今日は学校に行けない」と訴えることがありますが、自分が頑張れた時には自信も持てるようになりました。
このように不登校は成果が直ぐに出ることはありませんが、子供の不安感などを少しずつ解消しながら取り組む必要があると私は思います。
小1という年代だからこそ、これからの自分の価値観を培う土台を作っていけるように大人も関わっていきたいものですね。
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