ある日、私が夕飯の準備をしていると―――。
突然、お風呂場から、「バチャーン!」と大きな音が・・・。
私は慌てて、包丁を持ったまま、お風呂場に駆けつけました。
そこには、お風呂のフタとともに湯船に落下した子供の姿が!!
いつの間にかお風呂のフタの上で遊んでいて、途中でフタがずれたのでしょう。
今では、落ちたことよりも、「包丁を持って走ってきたママの方が怖かった!」なんて言っていますが(-_-;)
実は、お風呂は家の中でも危険な事故が多発する場所。
溺死事故も、他人事ではありません。
今回は、子供たちの命に関わるお風呂の事故について調べてみました!
Contents
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意外と多い!?お風呂で起こる子供の溺死事故!
例年、子供の死因の上位にランクインしている不慮の事故。
中でも溺死は、海やプール以上に、自宅のお風呂でも起こりうる身近な事故なのです。
子供は、深さ10㎝の水があれば、溺れてしまいます。
特に2歳ころまでの小さな子供たちは、まだ頭が重くよく転びますよね。
バランスを崩したときに、自分で立て直すことが難しいからです。
しかも、子供たちは、大人が目を離したほんの数分の間にすっと溺れてしまうので、ともすれば溺れていることにすら気が付いてもらえません。
お風呂場での事故には次のような事例があります。
親が居眠り中の事故
まだ自分で立てない子供をお風呂に入れていて、親が居眠りしてしまった例。
子供は顔までお湯につかっていましたが、もちろん、自分ではどうにもできません。
二人以上の子供をお風呂に入れた時の事故
二人以上の子供を一度にお風呂に入れていた例では、親が一人目をお風呂から出している間に、別の子が溺れていたということもありました。
目を離した時の事故
入浴中、シャンプーなどでちょっと目を離すと、その数分の間に重大な事故が起きてしまうケースもあります。
ほんの1、2分でも、その間ずっとお湯の中に沈んでいれば、相当苦しいはず。
それならばと、小さなお風呂用の浮き輪などを付けてお風呂に入れるのも危険です。
浮き輪がある安心感から、つい目を離してしまいがちですが、万が一バランスを崩した場合にさかさまになったまま戻ることができません。
子供がお風呂で溺れるのはなぜ?
このように、子供がお風呂で溺れる事故は、どんなお宅でも起こりうることです。
では、なぜ子供たちはお風呂で溺れるのでしょうか。
頭が重い
子供たちは小さい内ほど、頭でっかちでバランスの取りにくい体形をしています。
ひとたびバランスを崩すと、頭の重さでそのまま一気に倒れ込んでしまいますよね。
すると、自分ではまだ体を起こせなかったり、ビックリしてパニック状態なったりしているうちに溺れてしまいます。
顔面を下にして倒れた場合、鼻と口が水に浸かっていれば溺れてしまうのですから、洗面器にくんだ程度の水量でも油断はできません。
湯船に対して体が小さい
たとえ入浴中に居眠りをしても、大人の場合めったに溺れることはないでしょう。
それには、湯船の縦の長さが身長よりも短いということが関係していると思います。
私も幼稚園生だった頃、お風呂で溺れた経験があります。
湯船の中に座っていたのに、なぜか急におしりがつるっとすべって、湯船の底に仰向けにすっぽり横たわってしまったのです。
突然のことに驚いて何もできず、ゆらゆらする視界をぼんやり見ていたのを覚えています。
そのまま誰にも気づかれなかったら、私の人生は湯船の中で終わっていたかもしれません。
さいわい、たまたまその日は親戚の子と一緒に入っていたので、その子たちが助けを呼んでくれて、無事引き上げてもらうことができました。
子供は湯船の底に、全身沈んでしまいます。
そうなると、大人の目線からでは、なかなか見つけられません。
フタの上に上りたくなる
つかまり立ちができるようになると、次第に子供たちは高いところにのぼりたがるようになります。
子育てをしていると、ソファや椅子、さらにはテーブルに上がって、あやうく落ちそうになる子供たちを目にすることも多いですよね。
そんなのぼりたい子供たちにとって、お風呂のフタの上はかっこうの遊び場。
まだヨチヨチ歩きしかできないから、なんて思っていたらとんでもない!
ハイスピードのハイハイで、親の目を盗み、いつの間にかお風呂のフタの上で遊んでいたりします。
うちの子にいわせると、特に中にお湯が入っている時は、ほんのりおしりが温かくて気持ちがいいのだそうです。
のぼるだけではなく、少し大きくなると、フタの上でおもちゃ遊びをしていたこともありました。
お風呂のフタに乗っていて落下すると、溺れるだけでなく、やけどの危険もあります。
子供を危険から守ろう!お風呂の事故を防ぐ注意点と対策
子供をお風呂の事故から守るためには、どんなことに気を付けたらよいのでしょうか。
以上のことをふまえて、考えていきましょう。
目を離さない
居眠りにしろ、シャンプーにしろ、入浴中の子供から目を離すのはとても危険です。
疲れている時には、ムリしてお風呂に入れないという選択も、時には必要かもしれません。
また、自分の体を洗うのは、子供を安全な場所に出してからにするとか、時間帯にとらわれず子供のお昼寝の間や他の人と出かけている間などに済ませておくのも一つの方法です。
一人にしない
お風呂場で子供が一人になる時間を作るのも危ないですね。
兄弟姉妹をまとめてお風呂に入れる時には、特に注意が必要です。
服を脱いだ子から順番に入れてしまうのではなく、全員一緒に服を脱いで、一緒に湯船に入る。
出る時もみんな一緒に湯船から出して、次々ふいて、一緒にお風呂場から出るようにしましょう。
バスタオルもお風呂場に持ち込んでおくと、体が冷えにくいのでオススメですよ。
裸のまま待たされるのが寒い季節は、お風呂場に着替えを持ち込むという方法もあります。
乾いた大判のタオルを羽織らせたり、シャワーキャップなどを使いながら上半身だけでも服を着せてしまうと、だいぶ体感温度が違うので、子供いやがらなくなりますよ。
お風呂場に入れないようにする
お風呂場での事故は、入浴中とは限りません。
子供が勝手に入れないように、ドアにカギをかけることを習慣にしましょう。
また、もしカギがついていない場合は、お風呂場の手前に安全用の柵を取り付けるなどの方法もあります。
突っ張り棒タイプの設置器具ならば、賃貸のお部屋でも比較的使いやすいですよ。
ただ、壁紙によっては、押し付けた跡が残る場合もありますので目立たないところで確認しましょう。
まとめ
普段の生活の中で、いつでも起こりうるお風呂の事故。
その多くは、大人が目を離したほんの少しの時間に起きています。
子供が一人でお風呂場に入らない工夫や、入浴中に目を離さない工夫をして、子供たちを溺死事故から守ってあげましょう!
お風呂のカギについては、こんな怖いエピソードもあります。
私の知っている人が幼稚園生の頃、こっそりお風呂場に忍び込みました。
ずっと気になっていた、お母さんのカミソリを見に行ったのです。
子供心に、親に見つかってはいけないと思ったのでしょう。
よせばいいのに、お風呂場の内側から、カギをかけてしまいました。
そして事件が・・・!!
その子はカミソリのキャップを深く握り込んで、勢いよく引き抜きました。
すると、思いがけず手のひらがぱっくりと切れてしまったのです。
すさまじい泣き声に親御さんが駆けつけましたが、ガラス越しに血しぶきが見えるばかりでドアが開きません。
結局子供が状況を理解して、自分でカギを開けるまで、声をかけ続けることしかできなかったそうです。
カギにしろ、カミソリにしろ、子供はなんでもよく見ていて、まねをしたくなります。
使っちゃダメ!なんて言われたら、なおさらこっそり使おうとします。
危ないものに近寄らせないのは大切ですが、少しずつ何がどうして危ないのかを教えていくことも大事ですね。
お風呂場での事故については、入浴中は目を離さないほかありません。
一方、大きくなるにつれて、カギや柵ではお風呂場への侵入を止められなくなります。
そんな時にはお人形などを使って、フタの上で遊ぶことの危険性を教えてあげると、結構自分のことのように受け止めてくれたりするものです。
成長に合わせた工夫で、ぜひ親子のお風呂タイムを楽しんでくださいね。
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