食欲のない朝でもするっと食べられる生卵。
海苔を載せたり、ねぎをかけたり七味を振ったり、一時期ブームにもなりました。
そんな生卵。
私もやる気の出ない一人のお昼ごはんなどに重宝しています。
卵は栄養がたっぷりで、妊娠中にも良さそうなイメージがありますよね。
でも「生」のものはやめた方がいいとも聞くし、そのあたり、実際はどうなのでしょうか。
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妊娠中に生卵を食べてはいけない?
卵かけごはんやすき焼き、月見うどんなど、生卵がなしでは楽しめないお料理もたくさんありますよね。
こってりしたものは食べたくないけど、生卵なら食べたい!という妊婦さんもいるでしょう。
妊娠中は、非加熱のものはみんなダメなように思いがちですが、生卵を食べる事自体は問題ありません。
問題にされるのは、卵に生息しているかもしれないサルモネラ菌です。
怖いのはサルモネラ菌!
サルモネラ菌に感染すると、数時間から3日間ほどの潜伏期間の後、激しい胃腸炎の症状を引き起こします。
また、妊娠中は免疫力が下がっているため、症状が重くなることも心配されます。
そんな怖いサルモネラ菌。
では、サルモネラ菌の感染リスクを減らすことはできるのでしょうか。
サルモネラ菌は卵が生まれてから付着するものではなく、サルモネラ菌に感染した親鳥が産んだ卵の殻や中身を汚染しているもの。
しかも目で見えるわけではないので、一見避けようがないようにも思えます。
ですが、実は卵や卵を使った料理を買う前に注意するポイントを覚えておけば、かなりサルモネラ菌の感染リスクを減らすことができるんですよ。
これからそのポイントを見ていきましょう!
ポイント1,産卵日を見る
皆さんはお店で卵を買うとき、賞味期限をチェックしますよね?
生卵の賞味期限は、その卵を生で食べていい期間、と説明されています。
それでは、卵の産卵日は確認しているでしょうか。
産卵日がはっきりしていれば、産卵から何日後を賞味期限としているのかは一目瞭然です。
しかし、実際に卵売り場を見回すと、産卵日の書いてあるものと書いていないものがあるのではないでしょうか。
いったい、どういうことでしょう。
産卵日のわからない卵の賞味期限は、産卵日から起算して書かれているとは限りません。
なんと、卵をパック詰めした日を起点に計算されている可能性が高いのです。
ですから、特に安売りされている卵には賞味期限しか記載されていないことが多いようです。
卵が古くなればなるほど、卵に寄生しているサルモネラ菌が増殖している恐れがあります。
卵を買うときには、賞味期限をうのみにせず、まずは産卵日の記載があるかどうかをチェックしましょう。
ポイント2,冷蔵されているものを選ぶ
産卵日の次は、卵の保存環境をチェックしましょう。
卵を常に冷蔵しておくことで、サルモネラ菌の増殖を抑制できると考えられます。
私の家の近所では、割と健康に配慮した商品を扱っているスーパーがありますが、産卵日を記載した卵やちょっとお高めな卵は冷蔵ケースに、そのほかの卵は日替わりで常温の特売コーナーに陳列されています。
また、コンビニでは常に冷蔵ケースに入れていますが、ドラッグストアではいつ行っても常温でお安く出しています。
皆さんが普段買っている卵はいかがでしょうか。
さらに言えば、売り場では冷蔵されていたとしても、運搬中や保管中の様子はわかりませんね。
もし知り合いがそのお店で働いていたら、それとなく聞いてみるのもいいかもしれません。
ポイント3,卵を出しっぱなしのお店の料理は買わない
これはお好み焼き屋さんや、お祭りの屋台などで見かける光景です。
調理の段取りを考えてか、調理場の近くに卵が出しっぱなしで山積みになっていることがありますね。
これまで見てきた通り、卵を常温に置いておくと、万一サルモネラ菌に汚染されていた場合の感染リスクが高くなります。
屋台の食べ歩きは、妊婦さんにとってもよい気分転換になりそうですが、そういった場所で卵を使った食べ物を食べるのは避けておいた方がよいかと思います。
妊娠中に生卵を食べると赤ちゃんに影響がでる?
初めにも書いたように、生卵を食べる事で赤ちゃんに悪い影響はありません。
心配されるのは、お母さんがサルモネラ菌で急性胃腸炎になった場合です。
免疫力の落ちている妊婦さんが感染すると重症化しやすいため、まず胃腸炎の影響で満足に食事がとれない期間が長引くことが考えられます。
それが結果として、胎児の栄養状態を悪化させてしまうことはあるでしょう。
加えて、腸の収縮が続くと、その影響から子宮の収縮が起こることもあり、こちらは早産や流産の危険をはらんでいます。
サルモネラ菌に限らず、胃腸炎は避けたい病気ですね。
妊娠中に生卵を食べてしまった時はどうする?
生卵を食べたからといって、必要以上に心配する必要はありません。
その卵にサルモネラ菌がいなかったかもしれませんし、いても感染しないことだってあります。
サルモネラ菌の潜伏期間から考えて、食べて3日ほど何もなければ安心してよいでしょう。
もしその期間に胃腸炎の症状が出た場合には、むやみに薬を飲んだりせず、電話でも構わないので早めに産婦人科に相談してみてください。
病院の規模などによって、別の科を受診するようすすめられることもあるかもしれません。
まとめ
私の子どもはおなかの強い子で、生まれてこの方おなかを壊したことがありませんでした。
そして生卵が苦手。
あのどろっとした見た目がイヤなんだそうです。
ですが幼稚園に上がったある日、「もう大きくなったから、卵かけごはん食べてみる!」と、自分の分と私の分と、ちっちゃな手で卵を割って卵かけごはんを作ってくれました。
初めての生卵の感想は「まぁ、思ったよりはまずくない」といったところでしたが、大変だったのはその3日後!
子どもだけ、突然激しい下痢とおう吐に見舞われたのです。
すぐに小児科に連れて行きましたが、幼稚園のお友だちや家族に同じ症状が出ていないと伝えると、それ以上原因を追究されることはなく、ただ「急性胃腸炎」と診断されただけでした。
でも、必ず原因はどこかにあるはず・・・。
私は寝ている子どもの隣で、前日、前々日と食べたものを必死に思い出し、「一緒に食べた人が一緒に感染するとは限らない、でも感染するとひどい胃腸炎の症状があらわれる食べ物」をとうとう見つけました。
それがあの時の生卵です。
思うに、子どもの食べた方の卵の中身だけがサルモネラ菌に汚染されていたか、もしくは殻に付着していたサルモネラ菌が手に残っていてそれを口に運んでしまったか、あるいは子どもの免疫力では感染を防げなかったか、そんなところではないでしょうか。
こんなことが実は町のあちこちで起きていたとしたら大変だと思い、当時スーパーにも投書してみましたが、いまだに特売コーナーは常温のままなのが残念です。
妊娠中の皆さんは、生活全般にわたって制限があるので大変ですね。
でも不安におびえながら食べる生卵より、安心して食べられるホカホカの卵焼きの方がおいしいかもしれません。
生卵は食べてはいけない食材とは言い切れませんが、避けておく方が安全です。
加熱するときは中心部が75℃以上で1分以上、を目安にしてくださいね!
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