妊娠中は注意が必要だと言われるリステリア菌、スモークサーモンも感染リスクが高い食材だということをご存知でしょうか。
スモークサーモンは使い勝手も良く、マリネにしたりサラダにしたり、美味しくて私も大好きです。
自分で料理するのはもちろん、レストランなどで使われていることも多く、口にする機会も多いのではないでしょうか。
今回は、妊娠中だけどスモークサーモンが食べたい!という方へ、注意したい点や安全な食べ方をまとめてみました。
Contents
スポンサーリンク
妊娠中のスモークサーモンはリステリア菌の感染が危険?影響は?
旨みたっぷりのスモークサーモンは、和食にも洋食にも使える便利な食材ですね。
でも、リステリア菌の注意喚起に必ずといっていいほど登場するスモークサーモン。
妊娠中はやはり避けた方が良いのでしょうか。
実は、妊婦さんや胎児、新生児のリステリア菌感染率は、健康な成人の100倍から1000倍!
食べ方を間違えると、妊娠中のスモークサーモンはとても危険なんです。
では、リステリア菌に感染するとどのような影響があるのでしょうか。
リステリア菌は、自然界の土壌や河川水、野生動物や家畜家禽などに多く生息しています。
仮に妊娠していない健康な大人が感染しても無症状のことが多く、感染したことにすら気づかない場合がほとんどのようです。
しかし妊婦さんや胎児、新生児には特に重篤な影響が出やすいので要注意!
しかもリステリア菌は潜伏期間が長く、その期間も体調や原因菌の摂取量によって1週間から6週間程度まで幅があるとのこと。
一緒に食事をしていた他の人には症状が出ていない、症状がインフルエンザに似ているなどの理由が重なることで、さらに判断が難しくなってしまいます。
そんなリステリア菌食中毒、妊娠中に感染した場合の主な影響は次の通りです。
妊娠中に出やすい症状
妊娠中に出やすい症状は、38~39℃の発熱、悪寒、背部痛です。
「食中毒」の一種ではありますが、急性胃腸炎よりもインフルエンザに似ていることが特徴です。
また重症化すると髄膜炎や敗血症といった全身性の症状が現れたり、意識障害やけいれんなど神経性の症状が現れてくることもあります。
さらに恐ろしいことに、重症化した際の致死率は20~30%とされています。
胎児への影響
妊娠中にリステリア菌に感染すると、垂直感染といって胎盤を通じて胎児にも感染が起こる危険性があります。
その場合流産、早産、死産の原因になることもあります。
また無事予定日を迎えても、リステリア菌の感染が原因で出生後に死亡するケースもありますので安心はできません。
妊娠中のスモークサーモンは加熱すれば問題ない?
リステリア菌は、他の多くの食中毒菌と同じように加熱することで死滅させることができます。
温度が70℃に達すると急速に死滅が始まることから、加熱する際には中心部の温度が75℃以上の状態で1分以上、が安全の目安とされています。
生のままでサラダなどに加えるのは心配ですが、加熱してパスタ等に利用すれば妊娠中でも美味しく食べることができますね。
しかし一方で、リステリア菌は食品の製造ラインに定着することでも知られています。
ご家庭で調理するときにも、気をつけておかないといけないポイントがいくつかあります。
冷蔵庫の中でも増殖する
リステリア菌は4℃以下の低温や10%濃度の塩分の中でも増殖を続けます。
ですから冷蔵庫に保管していたり、塩漬けにしてあったりしても安心できないのです。
スモークサーモンに限らず食品は新鮮なうちに食べてしまうのが原則ですが、何日も保存していたものを食べるときにはしっかり加熱してから口にするようにしましょう。
調理中の感染を防ぐ
調理中の手や調理器具から、リステリア菌が他の食品に広がらないようにすることも重要です。
まな板や包丁を使うときには、まずそのまま食べる野菜や果物などを切ってしまい、スモークサーモンを含む生の肉や魚は最後に切るようにしましょう。
生肉や生魚を扱うときに、ドリップなどの汁が出ることもありますね。
リステリア菌を含んだ汁が他の食品や食器などにかかると感染のリスクを高めてしまいますので、その点にも注意が必要です。
そして調理した手や、生の食材が触れたまな板や包丁などはすぐに洗うようにしましょう。
洗浄後に熱湯をかけると消毒になりますのでおすすめです。
私は使ったふきん類も煮沸消毒しています。
塩素消毒は水質への影響などを考えると毎日するのは気が引けてしまうのですが、熱湯消毒煮沸消毒は手間もかかりませんのでいいですよ。
妊娠中にスモークサーモンを食べてしまった!どのくらいの量ならOK?
もしあなたがスモークサーモンの塩分や、原料になった鮭に含まれている水銀の量などを気にしているのならば、
- 妊娠中にはスモークサーモンは控えめにしましょう
- 塩分は他に食べる食品で調整しましょう
などと言うことができます。
ですが妊娠中にスモークサーモンを食べることは、リステリア菌の面から考えると量にかかわらず危険が伴います。
私も普段ならば、つい「ちょっとならいいかな~」なんて思ってしまうタイプなのですが、リステリア菌は妊婦さんとおなかの赤ちゃんの二人の命に関わる問題ですので、さすがに妊娠中はガマンしていました。
すでに食べてしまったという場合、加熱されていたものならまず心配はいりません。
また国内産のスモークサーモンであれば検査がされているので比較的安心です。
感染した場合の症状の出方は免疫力に左右されますので、これまで以上に健康的な生活を心がけておきましょう。
お母さんが元気だと、おなかの赤ちゃんの発育にもいいですよ。
加えて、スモークサーモンを食べれば必ず感染するというわけでもありません。
心配するあまり、実際には感染していないのに、体調が悪くなってしまうということもあります。
気になるようでしたら、万一似たような症状が現れた場合どうしたらいいのか、主治医の先生に確認しておくと良いかもしれませんね。
まとめ
おなかの赤ちゃんのため、妊娠中は好きなものをいろいろ制限されてしまうことがありますよね。
でもリステリア菌は、コーヒーなどと違って妊娠中のお母さんにも危険なものです。
私はつわりがひどかったので、妊娠中は普段はやらない主人が料理を担当してくれることもしばしばありました。
野菜はちゃんと洗ってるかな、十分に時間をかけて火を通しているかなと初めのうちはハラハラしたものですが、やはりパパになるのはうれしいようでフライなど焦げる寸前までしっかり加熱してくれていたのも良い思い出です。
赤ちゃんのためだけでなく、妊婦さん自身が新しい家族との時間をめいっぱい楽しむためにリステリア菌にはどうぞご注意くださいね。
スポンサーリンク