子供とお酒。
縁がないようで、実は誤飲事故の報告も多い、キケンな関係です。
ときに、大人の命すら奪ってしまうお酒。
そんなお酒を、子供が飲んだら、どうなってしまうのでしょうか!?
いざ子供がお酒を誤飲してしまった時に大切な子供たちを守るために必要な情報をまとめました。
Contents
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子供がお酒を飲むとどうなる?応急処置は?
体の未熟な子供たちが、お酒を飲んでしまったら―――。
- いたずらしていて、口に入れてしまう
- 家族が水と間違えて与えてしまう
- 飲食店の手違いで、ジュースと間違えて与えてしまう
など、子供のお酒の誤飲事故は、意外とたくさん起きているのです。
お母さんやお父さんが気をつけていても、おじいちゃんおばあちゃんは確認が甘くなる傾向があります。
また果実酒やカルピス割りなど、飲んでみないとわからないような、まぎらわしいお酒もありますよね。
お酒は、ほんのひとなめ程度であれば、ほとんど害がないとされています。
もしお酒を飲んでしまっても、まずは、あわてずに状況を確認しましょう。
一般に、応急処置は水を飲ませて体内のアルコール濃度を下げることとされています。
ただし、水で薄めたところでアルコールが体に吸収されることに変わりはありません。
薄めた分、後から血中濃度が上がってくるかもしれません。
そこで安心せずに、数時間は経過を観察してください。
また、嘔吐するようならば、吐しゃ物で気道をふさがないよう横向きに寝かせたり、喉にものが詰まっていないかの確認も必要です。
症状が重い場合には、アルコールの影響で呼吸が抑制されることもありますから、おかしいと感じたらすぐに救急車を呼びましょう!
判断に迷う場合は、【日本中毒情報センター】へ相談するという方法もあります。
こちらは、実際に事故が起こっている場合に限定し、対処法などの情報提供をしてくれます。
- 日本中毒情報センター(一般専用)
- 大阪中毒110番(24時間対応) 072-727-2499
- つくば中毒110番(9時~21時対応) 029-852-9999
また、都道府県ごとに、子供用の夜間救急電話相談や救急相談センターなども開設されています。
いざという時に落ち着いて対応できるよう、緊急時の連絡先を家の中に掲示したり、携帯に入れたりしておくといいですね。
アルコール中毒の症状が見られたらすぐに救急車を呼ぼう!
子供は体が未熟な分、少ないアルコール量で急性アルコール中毒を起こす危険があります。
血中のアルコール濃度が上がり、中毒症状が現れるまでの目安時間は、お酒を飲んでから30分~2時間程度といわれます。
主な症状には、次のようなものがあげられます。
呼吸停止
嘔吐により吐しゃ物で気道が塞がれたり、アルコールの影響で呼吸ができなくなったります。
すぐに救急車を呼んでください!
また、命をつなぐために人工呼吸が必要です。
低血糖
アルコールを代謝する際、体内のNAD(ニコチンアミドアデニンジヌクレオチド)が減少します。
あまりなじみのない名前ですが、これは血糖値を上げるために必要な物質です。
そのため、飲み込んだアルコールの量が多いと低血糖になってしまいます。
誤飲した後、ぼんやりしている、呼びかけても反応しないなどの症状が出ていたら、それは深刻な低血糖が原因かもしれません。
この場合もすぐに救急車を呼んでください!
その他
ふらふらしている、異常に興奮している、機嫌が悪い、などもアルコールの影響である可能性が高い症状です。
子供は脳も未熟で、アルコールの害を受けやすいので、誤飲後にいつもと様子が違うようならば、迷わず救急車を呼ぶ、あるいは前述の【日本中毒情報センター】などに相談してください。
手遅れになってからでは遅すぎます!!
未成年の子供がお酒を飲んではいけない理由
2022年、日本の成人年齢が18歳になっても、飲酒できるのは20歳から。
これは、健康被害を心配してのことです。
人間の体は、20歳になるころまではまだ成長しきっていないため、アルコールの害を受けやすいのだそうです。
例えば、こんな影響が起こりえます。
脳への影響
脳の神経細胞が壊れてしまうかもしれません。
また、前頭葉が委縮して、集中力や記憶力が低下したり、無気力になったりすることがあります。
理性的な行動ができなくなるケースもあります。
第二次性徴への影響
子供たちの性ホルモンに影響を及ぼす可能性があります。
男の子だったらEDに、女の子は無月経や生理不順になる危険性があります。
内臓の障害
肝臓や膵臓に負担がかかり、障害が起きてしまうかもしれません。
アルコール依存症のリスクが高まる
小さな子供には当てはまらないかもしれませんが、あまり若い内にお酒の味を覚えてしまうと、「適量」の判断ができないために将来アルコール依存症になるリスクが高まります。
実際に、アルコール依存症になる人の多くが、10代からお酒を飲み始めているとのことです。
また、アルコール依存症になるまでの期間も未成年の方が短いようで、早ければ数カ月の飲酒で依存症になる可能性があります。
お酒だけじゃなかった!こんなものにも注意!!
急性アルコール中毒の原因となるのは、いわゆる「お酒」だけではありません。
アルコールを含んでいるものならば、なんにでもその可能性があります。
例えば、消毒用エタノール。
栄養ドリンク。
ヘアトニックや香水などにもアルコールが含まれています。
特になんでも口に入れてしまう時期の赤ちゃんには、注意が必要です。
気苦労が多くて大変ですが、子供はあっという間に大きくなります。
今だけだと割り切って、子供の手の届くところに、大人が使うものを置かないように気をつけましょう。
歯が生えてきたり、手先が器用になってくると、飽きずに遊んでいるうちに容器のふたが開いてしまったりすることも出てきます。
机の上や、バッグの中のアルコール消毒剤なども、赤ちゃんの興味を引きやすいので気をつけてくださいね。
まとめ
お酒を飲んでしまったら、赤ちゃんでも子供でも、体内でアルコールを分解して排出しなくてはなりません。
未熟な体には負担が大きく、場合によっては命に関わることもあるので、とても危険です。
安全のためには、子供たちをお酒に触れさせないのが一番ですね。
でも、もし事故が起こってしまったら、何をどれだけ飲んでしまったかを確認して専門機関に相談しましょう。
様子がおかしければ、迷わず救急車を呼んでください!
実は、私も赤ちゃんだったころにワインを一杯飲んでしまったことがあります。
もちろん記憶はありませんが、まだハイハイで動いていた頃、私が赤い顔でニマニマしながら転がっていたことがあったそうです。
そして、そばにはカラになったワイングラスが…。
私がゴキゲンだったため、聞いたところでは特になんの対処もされなかったようですが、何かあったらと思うと今更ながらにこわい話です(^^;)
小中と生理不順に悩まされたのは、もしかしたらその影響もあったりしたのでしょうか…。
いただき物のお菓子なども要注意!
パッケージがかわいいと、つい確認もせずに子供に渡してしまったりします。
わが家では、「食べていいよ~」と言った後に、中身がウイスキーボンボンで焦ったこともありました。
贈答用の焼き菓子も、日持ちさせるためにアルコールを多めに使っているものもありますね。
そんなときは大人だけでこっそり…が原則です。
お酒は子供にとって有害なもの。
大人の目配り気配りで、お子さんの命と将来を守ってあげましょう!
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