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妊娠中に昆布を食べても大丈夫?ヨウ素の過剰摂取は赤ちゃんに悪影響?

昆布

「妊娠中に昆布を食べても大丈夫なの?」
 

妊娠中の食事について、今は考え方もかなり変わりましたよね。
 

体に良いイメージのあったひじきは、今は摂取を控えた方が良い食材に入ります。

また、ナチュラルチーズも厚生労働省が妊婦は摂取を控えるように指導しています。
 

妊婦さんは医療機関でも、「食事」「体重管理」については毎回チェックが入ることと思います。
 

赤ちゃんやママの体調のためにも、きちんと知ってきちんと食べたい。
 

そこで今回は妊娠中にヨウ素が含まれる昆布を食べても大丈夫なのか、また過剰摂取は赤ちゃんに影響があるのかについてまとめてみましたので、参考にしてみてくださいね。

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妊娠中に昆布を食べても大丈夫?

OK

結論から言うと食べ過ぎなければ食べても大丈夫です。
 

昆布と言うと体に良いイメージがありますよね。

昆布に含まれる栄養素は次のようなものがあります。
 

アルギン酸やフコイダン

昆布を煮た時などに出てくる粘り成分で、水溶性食物繊維です。

糖質や脂質の吸収を抑え、コレステロール値の上昇を抑えてくれると言われています。

また、フコイダンは腸から免疫を高めてくれる作用も注目されています。
 

ミネラル

カルシウム、鉄、ナトリウム、カリウム、ヨウ素などのミネラルは牛乳の約23倍とも言われ、カルシウムは約7倍、鉄分は約39倍も含まれているそうです。

ミネラルは体の組織をつくったり、調子を整える大切な栄養素になります。

ヨウ素は体内の代謝を活発にする働きがあります。
 

フコキサンチン

海藻の色素成分、フコキサンチン。

これは脂肪の蓄積を抑え、たまった体脂肪を燃やすたんぱく質の活性を上げるというダブルの作用があるそうです。

内臓脂肪に働きかけ、高めの血糖値を下げてくれる働きがあります。
 

グルタミン酸

一般的に「うまみ」と言われる成分ですよね。

胃にあるセンサーに作用して胃腸の働きを良くしてくれます。
 

これを見るだけでも昆布は体が「喜ぶ」食材ですよね。

縁起物で「よろこぶ」にかけられる理由がわかる気がします。

アルカリ性食品の中でも理想の健康食品とも言えます。
 

ではどうして「妊娠中に昆布を食べても大丈夫なのか?」と言う話がでるのか。
 

原因は昆布に含まれる栄養素の中の「ヨウ素」成分についてだと思います。
 

本来、体内で甲状腺ホルモンを合成するために必要なヨウ素。
 

このホルモンは代謝をはじめとするさまざまな機能調整に影響しています。

甲状腺ホルモンは、妊娠・授乳期に胎児や乳児の骨や脳が正常に発育するためにも必要とされています。
 

ただ、ヨウ素は摂取し過ぎると甲状腺の機能低下を引き起こすと言われています。

このことを取り上げて妊娠中に昆布を食べても大丈夫か、と言う話題になるのだと思います。


ヨウ素の過剰摂取は赤ちゃんに悪影響?

先ほどあげたように、ヨウ素を過剰に摂取した場合は甲状腺腫(甲状腺肥大)などの症状が出ることがあるそうです。

また、甲状腺炎や甲状腺がんを引き起こす可能性もうたわれています。
 

かなりの高用量のヨウ素を摂取すると、発熱や胃痛、嘔吐、下痢などがみとめられることも。
 

ヨウ素の過剰摂取で妊婦さんに甲状腺機能低下症や甲状腺腫、甲状腺中毒症などの症状があらわれた場合、新生児の甲状腺のはたらきに影響を及ぼすことがあります。

クレチン症(先天性甲状腺機能低下症)と言われるものです。
 

これは生まれつき甲状腺のはたらきが弱く、甲状腺ホルモンが不足する疾患だそうで、早期で発見すれば薬で正常な働きに回復させることが出来ます。

ただ、発見が遅れてしまうと障害が出る可能性があるとされています。
 

ここで難しい点は、逆に重度のヨウ素欠乏症は、同じく胎児の発育不全や精神遅滞、性分化遅延の原因となるということです。
 

ヨウ素欠乏症が軽度の場合でも、幼児や小児のIQが平均値より低下したりする可能性があります。
 

多くの場合に肉眼的に確認できるヨウ素欠乏症の兆候は甲状腺腫(甲状腺肥大)だそうです。

難しい点はヨウ素が過剰摂取も、重度の欠乏も、同じような影響が出る可能性があるということ。
 

また、ヨウ素の摂取推奨値があれば、安全な上限値もある。

この基準値がわかりにくい点。
 

ヨウ素は昆布そのままではなく、お味噌汁の出汁にも含まれています。

また、他の食材にも。

今日はどのくらいヨウ素を摂取した、とはかること自体が難しいと思います。
 

妊婦さんの1日のヨウ素の摂取目安が220mcgと言われています。

逆に成人の安全な上限値は1,100mcg。
 

1mcg=1ug(マイクログラム)

1000ug=1mg(ミリグラム)

1000mg=1g

になります。
 

なんだかややこしい・・・。

昆布の佃煮大さじ1杯(15g)で1650mcg、焼き海苔大1枚(1g)で21mcgくらいだそうですので目安にしてみてくださいね。
 

ただ、数値的にはわかりづらさもあるので、極力控える方が良いのかもしれませんよね。
 

日本食でお味噌汁と佃煮の組み合わせを食べたら十分な摂取量になるそうです。

妊婦さんは塩分にも注意するように言われますから、お味噌汁や佃煮などは控えている方も多いと思いますので、ちょうど良いかもしれませんよね。
 

私も妊娠中、極力お味噌汁はさけていました。

私の場合は塩分を控えるためでした。
 

祖母や母親の世代からしたら、妊婦さんの体に良いから、とすすめられるものは、もしかしたら今は摂取を控えるように言われるものかもしれません。

厚生労働省のホームページなどでも妊婦さんの食事についての指針などが掲載されていますので参考にしてみると良いですよね。

昆布以外にヨウ素が含まれている食品は?

乳製品

昆布、ひじき、わかめなどの海藻類にやはり多く含まれます。

次に真たらやマグロ、エビなど魚介類。
 

意外に牛乳やヨーグルト、チーズなど乳製品にも含まれます。
 

他にも食品そのものと言うわけではなく、食塩に添加されて「ヨウ素添加」とラベル表示された食品もあります。
 

また、直接ではなくても生育された土壌や使用された肥料により、ヨウ素を含有する果物や野菜もあります。
 

驚きなのは、レトルトカレーやポテトチップス、ホワイトチョコレートにも含まれることではないでしょうか。

さらに卵やこんにゃくなどにも含まれるので、本当に数多いですよね。
 

意識して摂取しなくても、かなり摂取している可能性が高いと言えるかもしれません。
 


まとめ

妊娠中、昆布を食べること自体は問題ないです。

ただし、ヨウ素の過剰摂取には注意しましょう。
 

ヨウ素の過剰摂取は妊婦だけでなく、胎児にも影響する可能性があります。

ヨウ素は過剰に欠乏しても過剰摂取しても悪い影響がある栄養素です。
 

昆布以外にもヨウ素が含まれる食品は数多いので、意識していなくても摂取している可能性が高いようです。
 

妊婦さんにとって体が一番大切ですよね。
 

ただ妊娠中はストレスをためるのも一番よくないこととも言えます。

つわりなどで食べられない期間を超えて、せっかく食べられるようになったのに、過剰になりすぎて食材選びがストレスにならないように気を付けて下さいね。
 

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