冬が近づくと、毎年話題にのぼるインフルエンザ。
感染力が強いだけに、妊娠中にかかってしまったら・・・と、不安になりますよね。
それに、妊娠中は、基本的にお薬は使わない方がよいとされています。
インフルエンザでも、治るまでひたすら耐えなければいけないのでしょうか!?
それとも、タミフルなどの抗インフルエンザ薬は、胎児に影響ないのでしょうか。
かかる前に知っておきたい、妊婦さんのインフルエンザ事情をまとめてみました!
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妊娠中にインフルエンザ!タミフルの服用はOK?
妊娠中に抗インフルエンザ薬を使うことについて、タミフルとリレンザはOKとされています。
他の薬は、臨床データがないため、言及されていないようです。
タミフル
妊娠初期に服用、出産した86人の内1人に、先天異常が認められたという報告があります。
ただし割合的に見ると、これは通常の発生率と変わらず、タミフルの影響とは考えられないとか。
86人だけのデータでは、タミフルによる母体や胎児への影響を断定はできませんが、リスクは高くないとされています。
妊娠中に処方されることのあるお薬です。
リレンザ
リレンザは吸入薬です。
局所のみで作用するため、血中に移行するのはごくわずか。
また、口に残ったお薬をそのまま飲み込んでしまった場合も、ほとんど血中には移行しないそうです。
そのため、胎盤を通じての胎児への影響も問題ないと考えられています。
妊娠中に重大な影響を及ぼす可能性はないとして、こちらも妊婦さんに処方されることがあります。
妊娠中インフルエンザにかかったときに気を付けることは?
妊娠中は、胎児を体内に受け入れるため、免疫力が低下しています。
免疫力が高い状態だと、胎児を異物と判断して、体から追い出そうとするアレルギー反応が起きてしまうためです。
ですから、妊娠中のお母さんは、普段よりも感染症にかかりやすく、重症化しやすい状態といえます。
もし、妊娠中にインフルエンザにかかってしまったら、どんなことに注意が必要でしょうか。
重症化しやすいこと
一つ目は、前述の通り、重症化しやすいということ。
症状が重くなると、合併症の危険も高くなり、命にかかわることもあります。
合併症は、肺炎や心筋炎、心膜炎、気管支炎や副鼻腔炎など多岐にわたります。
インフルエンザに対抗しようとして暴走した免疫が脳の組織を破壊する、インフルエンザ脳症も怖い病気です。
インフルエンザ脳症の致死率は10%程度、15%の人に後遺症が残るとされています。
胎児への影響
二つ目は、胎児への影響です。
インフルエンザでは高熱が出ることが多く、それが早産を引き起こす可能性があります。
また、妊娠初期にインフルエンザにかかった場合、胎児の神経管閉鎖障害や、先天性奇形のリスクが上がるとの意見もありました。
抗インフルエンザ薬は、発症から48時間以内に服用しないと大きな効果は期待できません。
お腹の赤ちゃんのためにも、「インフルエンザかも!?」と思ったら、早めに受診するようにしましょう。
妊娠中にインフルエンザの予防接種は受けられる?
インフルエンザは、かかってから心配するよりも、できればかからずに済ませたいもの。
妊娠中でも、<span style=”font-weight:bold;”>予防接種を受けることはできるのでしょうか。
日本の予防接種で使用されているワクチンは、不活化ワクチンです。
生ワクチンではないため、重篤な副作用は起こらないと考えられています。
加えて、免疫力の低下している妊婦でも、予防接種によって約90%が免疫を獲得したという報告がありました。
摂取後はインフルエンザに対する免疫は少しずつ低下していきますが、出産時までは残っており、また胎盤を通じて赤ちゃんにも免疫を共有できるとのことです。
妊娠中すべての時期において、インフルエンザの予防接種は安全とされています。
私も妊娠中に、念のため新型インフルエンザの予防接種を受けましたが、これといった副作用はありませんでした。
まとめ
妊娠中でも、タミフルやリレンザを使うことができます。
妊娠中にインフルエンザにかかってしまった場合、胎児への影響や重症化のリスクなどを考えると、一刻も早くお薬を使って病気を治す方が安全性が高いと考えられることがわかりました。
また、インフルエンザの予防接種は妊娠中でも受けることが可能です。
心配な方は、流行する前に受けておくのもよいでしょう。
矛盾するようですが、私の家では、普段インフルエンザの予防接種を受けません。
インフルエンザの予防接種には、重症化を防ぐ効果はありますが、感染自体は防げませんよね。
そもそも長年かかったことがないのですが、重症化を防ぐためならば、異物を注射するよりも、自分の免疫力を上げて対応したいと思ってしまうからです。
以前、インフルエンザが流行していた時、家族の一人が不安になって、珍しくインフルエンザの予防接種を受けてきました。
すると、数日後にインフルエンザを発症!
病院で、なんと予防接種が原因だろうと診断されてきたこともあります(-_-;)
それに、予防接種の値段も、医療機関によってまちまち。
インフルエンザ予防接種は、病院の大きな収入源になっているといわれています。
こういう話を聞くと、私はいったい何のための予防接種なのだろうと考えてしまうのです。
妊婦さんの免疫力は、妊娠しているというだけでも低下しますが、つわりや疲れ、体調の変化などでさらに病気にかかりやすくなっていることもあります。
安全とされている予防接種ですが、受けるならば、なるべく体調のよい日をみはからって受診してくださいね。
また、インフルエンザの合併症は本当に怖いものなんです。
運悪くインフルエンザにかかってしまったら、治療は早い方が有効です。
病院に行く際は、他の人にうつさないためにも、別の病気をもらわないためにも、マスクをつけるのをお忘れなく!
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